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脳梗塞後遺症に効果的な川平法の2つの併用療法とは!?(電気刺激・振動刺激療法)

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リハビリスタジオ群馬の高草木です!
本日は脳梗塞後遺症による運動麻痺に効果的な川平法の効果をさらに高めることができる方法を2つご紹介します!
1つ目は電気刺激療法、2つ目は振動刺激療法です!川平法では、この2つの方法を併用することで運動麻痺の改善を図ります!
川平法の考案者である川平和美先生も併用療法は推奨しており、裏付けされている研究もあります!
ぜひご覧いただければと思います!

電気刺激療法とは!?
生体に電流を流すことにより、神経の興奮などの作用でなんらかの治療効果を得ようとするものです。電気刺激療法には主に4つの種類があり、➀低周波刺激(LFCS)➁治療的電気刺激(TES)➂機能的電気刺激(FES)➃経皮的電気刺激(TENS)があります。
➀低周波刺激(LFCS)
低電圧の電流を300Hz以下の周波数で刺激するものを指しますが、1000Hzまでの範囲を含むこともあります。一般的な電気刺激療法とほぼ同じ内容を意味していると考えられますが、どの周波数までが低周波かという問題があり、定義が曖昧です。
➁治療的電気刺激(TES)
患者自身の随意運動能力の回復を目指す方法です。脳卒中や脊髄損傷などの痙性による筋緊張の軽減、関節可動域の拡大、随意性および筋力の向上、廃用性筋萎縮の改善などが目的となります。
➂機能的電気刺激(FES)
脳卒中・脊髄損傷を含む中枢性麻痺を対象としています。中枢神経からの出力が減少、あるいは完全になくなった末梢神経に対して、電気刺激を行います。それにより得られる筋収縮を実際の動作の中でタイミング良く行い、動作を遂行する方法を機能的電気刺激と呼びます。横隔膜ペーシングなどがあり、最近では顔面麻痺筋に対してのFESも開発されています。
➃経皮的電気刺激(TENS)
電気刺激による鎮痛・除痛効果を目的とします。痛みのような侵害刺激は、主に直径の細い線維を介して脊髄後角へ入ります。電気刺激により興奮する直径の太い神経線維は、後角で細い神経線維を介する痛みの感覚の伝達を遮断し、鎮痛・除痛効果が得られます。この理論は門制御理論(Gate control theory)といわれています。
参考・引用文献:(渡部幸司 他、リハビリテーションにおける電気刺激療法の展望、順天堂医学56巻1号、2010)

川平法で併用する電気刺激療法とは!?
TESを用いて持続的な電気刺激による方法とFESを用いて運動に同期させた電気刺激による方法を併用します。
持続的な電気刺激の場合は、運動閾値以下(関節運動が起こらない程度)で刺激強度を設定し、目的とする関節運動の主動作筋に電極を貼付します。電気刺激が入力されることで大脳皮質の興奮水準を調整し、随意運動を行う際に筋出力が得られやすい状況をつくることができます。エスパージなどが当てはまります。
運動に同期させた電気刺激の場合は、運動閾値以上(運動範囲の半分を電気刺激で動かす程度)で刺激強度を設定し、目的とする運動に合わせて電気刺激を行い、運動の再学習を進めていきます。ウォークエイドやIVESなどが当てはまります。

振動刺激療法とは!?
振動刺激の代表的な生理学的効果は緊張性振動反射による被刺激筋の反射性の収縮及び拮抗筋の相反神経抑制と、振動刺激中に腱反射や伸張反射が抑制される単シナプス反射の抑制といわれています。主には感覚入力や痙縮の抑制として使用されます。
感覚入力では筋紡錘を含む様々な受容器を興奮させるため、多くの感覚情報が脳へ入力され、脳の感覚をつかさどる部位のみならず、運動をつかさどる部位にてまで影響を及ぼすことが知られています。
痙縮の抑制では上記の生理学的効果に加えて、直接痙縮筋を伸長しながら振動刺激を与える振動刺激痙縮抑制法を川平和美らが考案しています。
(引用・参考文献:川平和美、片麻痺回復のための運動療法 促通反復療法「川平法」の理論と実際 第3版、2017、医学書院、P26.27)

川平法で併用する振動刺激療法とは!?
川平和美らが考案した振動刺激痙縮抑制法は、痙縮筋と相反する拮抗筋への間接的な刺激ではなく、治療目標となる痙縮筋を伸張しながら直接振動刺激を行います。痙縮筋へ直接振動刺激を行うと緊張性振動反射が生じ、刺激の最初は強い筋収縮が起きますが、持続的に刺激することで緊張性振動反射の抑制が生じ、刺激を止めたあとに痙縮の減弱を認めたとの報告があります。
(引用・参考文献:川平和美、片麻痺回復のための運動療法 促通反復療法「川平法」の理論と実際 第3版、2017、医学書院、P26.27)

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まとめ
運動麻痺に対して有効といわれている川平法(促通反復療法)ですが、電気刺激・振動刺激療法を併用することで、より効率的かつ効果的な方法となります。当施設では電気刺激療法・振動刺激療法も取り揃えていますので、ご興味ある方はまずはお問い合わせください!無料体験もございますので、まずは体験にて実感して頂ければと思います!

髙草木 信太朗

この記事を書いた人

髙草木 信太朗

理学療法士/脳卒中認定理学療法士

平成25年に理学療法士国家資格を取得。同年から令和4年3月まで群馬県玉村町にある医療法人樹心会角田病院で勤務し、障害者一般病棟・外来リハビリ、回復期リハビリテーション病棟、訪問リハビリなどを経験しながら、主に脳梗塞・脳出血・脊髄損傷・骨折・神経難病の患者様のリハビリに携わる。その間に日本理学療法士協会の認定資格である脳卒中認定理学療法士を取得し、脳卒中後遺症に対するリハビリを中心に学ぶ。令和4年4月からリハビリスタジオ群馬に勤務。