COLUMNコラム

足って重要?なぜインソールが必要か!!

その他

皆さんこんにちは、リハビリスタジオ群馬の吉田です。
今回はインソールがなぜ必要なのか?説明して行きたいと思います。前回の「脳梗塞リハビリの救世主!!インソールってなに⁉」にてインソールと、効果についてふれさせていただきました。そのため、今回はなぜ必要なのか詳しく説明できたらと思います。

インソールなぜ必要?

足の痛みや腰の痛みが生じている際は、身体構造にはなんらかの原因があります。筋肉が緊張していたり、骨と骨がぶつかって痛みが出じていたり、神経を圧迫していたりとさまざまな原因があります。そういった原因を改善していくために、療法士がいてリハビリというものがあります。リハビリの中で、緊張を落とし弱い筋肉を鍛えることは非常に大事なことです。しかし体を変えるにはそれなりの時間も要します。そんな中、すぐに変えられる・変えやすい方法として「インソール」があります。
一般的に約7割の方の踵が過回内となっています。過回内とは踵の内側が潰れやすく、土踏まずも潰れやすくなる形を言います。この過回内により、膝は内側に入りやすくなり、骨盤は前傾しやすくなる運動連鎖が生じます。そのため、膝関節では骨と骨がぶつかりやすくなり痛みを生む原因にもなります。腰に関しては、腰椎の前弯が強まることにより腰の痛みを生む原因にもなります。このように、健常者でも約7割の方が痛みが生まれる予備軍となっているのです。またアライメント不良から、正常な筋活動が生まれずパフォーマンスの低下にもつながります。足首一つからでも、このような症状が生まれてきます。こういった問題を改善するために「インソール」があります。
インソールを使用することにより、踵の過回内を修正し土踏まずのアーチも保持できるようになります。また踵が安定することにより、上記で述べた運動連鎖は解消され、痛みの軽減につながってくるのです。また高齢者の転倒リスクと言う面でも、正常な筋活動に近づくことにより、バランス能力の向上につながり転倒リスクの軽減が図れるとされています。このように、健常者に対しても非常に効果的で必要性があるものと言えます。
インソール
連鎖

代表的な疾患に対してのインソールの役割

下肢の整形疾患として、腸脛靭帯炎があります。ランナー膝とも呼ばれ膝の外側に痛みが生じるスポーツ障害となっています。
腸脛靭帯炎の多くは、足部が過回内し、膝が内側に入るニーインというアライメントになっていることがあります。その状態で走り続けることにより、炎症が起きて痛みへつながっていることがあります。そのような状態に対して、インソールを使用することで、足部の過回内の改善に伴い、膝関節のアライメントも修正され、正しい下肢の筋活動が生まれます。足部の安定性を図ることで、痛みの軽減につながるのです。

脳梗塞後遺症でのインソールの役割

脳梗塞後遺症の麻痺では、運動障害が生じます。そのため、内側のアーチがつぶれることがあります。また内反尖足によりバランスの低下を認めることがあります。足部が安定しない中での歩行では、正しい筋活動が生まれず麻痺に加えて、筋出力の低下につながります。また麻痺側ではなく非麻痺側でも活用が可能です。健常者の約7割が過回内と説明しましたように、非麻痺側の足部も過回内になっていることが多いです。更に、網様体脊髄という両側を支配している神経回路の障害が生じることでバランス能力の低下が生まれます。そのため、非麻痺側にもインソールを活用することでバランス能力の向上を認め、歩行能力の向上につながると考えられます。

まとめ

健常者でも約7割が足部の過回内となっており、膝の痛みや腰の痛みが生じる原因となっています。インソールを活用することにより、足部の過回内が改善され、アライメントの修正が図れます。また高齢者に関しても、インソールを活用することにより、正しい筋活動の出現やバランスが改善し、転倒リスクの軽減につながります。このような効果があるため、インソールは必要となってきます。
リハビリスタジオ群馬では主に、脳梗塞後遺症の麻痺に対してリハビリを行っている利用者様が多くいます。インソールは整形疾患での活用が目立っていますが、脳梗塞後遺症の方にも有効ではないかと考えます。麻痺側だけでなく非麻痺側へ活用することで、よりバランス能力の改善を認め、歩行能力の向上につながると考えられるからです。
リハビリスタジオ群馬では、無料体験を実施しています。HAL®や川平法、リハビリにご興味ある方はぜひ、お問い合わせください。また、インソールのサンプルもございますので、ご興味ある方はぜひお声掛けください。

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吉田 光希

この記事を書いた人

吉田 光希

施設管理者/理学療法士

平成31年に理学療法士国家資格を取得。同年から令和4年3月まで群馬県玉村町にある医療法人樹心会角田病院に勤務し、急性期一般病棟、回復期リハビリテーション病棟を経験しながら、主に脳梗塞・脳出血・脊髄損傷・骨折・呼吸器疾患の患者様のリハビリに携わる。その間に脳卒中患者に対するHALの効果をリハビリ報告として学会で発表。その後も脳卒中後遺症に対するリハビリを中心に学ぶ。令和4年6月からリハビリスタジオ群馬に勤務。

■学会発表歴
令和02年
第28回日本慢性期医療学会 演題名:HALによる歩行訓練により、歩行能力が向上した症例
令和04年
第29回群馬県理学療法士学会 演題名:頚髄損傷患者へ対する歩行神経筋電気刺激療法装置ウォークエイド®を用いた自主練習の効果

■資格
理学療法士免許
登録理学療法士
日本理学療法士協会指定管理者(初級)
Formthotics Authorized Medical Advisor Course

■経験
急性期一般病棟  回復期リハビリテーション病棟