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廃用症候群とは?実態と対処法について!!

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皆さんこんにちは、リハビリスタジオ群馬の吉田です。
今回は、廃用症候群について紹介させていただきます。廃用症候群とは、寝たきりの状態が続き、筋力低下や活動性の低下が生じる病気となっています。様々な病気と合併して起こることもあります。例えば、脳梗塞を発症し入院された際、ベッド上での生活時間が長くなります。入院中のリハビリの時間やそれ以外の時間で、しっかり身体を動かしていかないと、廃用症候群を発症してしまいます。
そもそも廃用症候群とは?どのような影響があるか?どのような対処法があるか?についてご説明していきたいと思います。最後まで読んでいただき、ご理解を深めていただければと思います。

廃用症候群とは?

廃用症候群とは、寝たきり状態が続き、筋力低下や活動性の低下が生じる病気とされています。つまり自分の身の回りのことや、歩行動作にも影響を与えることとなります。原因としては寝たきり・安静臥床・介護不足などが挙げられます。
脳卒中に限らず、何かしらの病気やケガなどで入院される際には、今までの生活より活動量が低下します。さらには急性期などでバイタルが安定しなかったり、ケガにより荷重がかけられない状態が続くと寝たきりや安静臥床時間が長くなってしまいます。そうすることで廃用症候群を合併するケースも認めます。また高齢者を取り巻く環境でも廃用症候群が進行するケースもあります。介護不足による運動の機会の減少や階段・段差による障害物により、活動量の低下を認めることもあります。このように廃用症候群とは、主に活動量の低下により起きやすくなる病気になります。

どのような影響がある?

廃用症候群とはどのような病気かは、ある程度把握していただいたと思います。次に廃用症候群により、どのような影響を生じるかについて説明していきたいと思います。

運動器障害

動かないことによる筋力低下はもちろんのこと、関節の拘縮、筋委縮などが生じてきます。それに伴い、歩行能力の低下や基本動作能力の低下も生じてきます。

呼吸器障害

嚥下機能にも影響し誤嚥のリスクも高くなります。また食事摂取が困難になり、より廃用症候群を進行させるリスクがあります。

循環器障害

体力の低下はもちろんのこと、心肺機能の低下も認めます。また循環不全から深部静脈血栓症(通称:エコノミークラス症候群)のリスクも高まります。また臥床位から急に立ち上がった時に起こる「起立性低血圧」のリスクも高まります。

その他にも、褥瘡や泌尿器疾患、うつや認知機能の低下などのリスクが高まることがあります。

どのような対処法がある?

廃用症候群は、一度なってしまうと治りにくい症状となるため、基本的には予防が大切になります。まずは上記で説明したように、寝たきりの状態を作らないことが大切になります。しかし、寝たきり状態でなくとも、年齢とともに減少する筋肉量と活動量の低下によって生じることもあります。そのため、普段の生活から予防を図ることが大事になってきます。ここでは廃用症候群にならないための対処法をいくつか紹介していきたいと思います。

運動習慣をつける

なんといっても運動が大切になります。身の回りのことや掃除といった、ちょっとしたことから体を動かす習慣をつけていくことが大事です。また散歩やラジオ体操といった運動も習慣づけて行っていくことが廃用症候群の予防につながります。

運動する機会を増やす

習慣づけることは大事ですが、なかなか運動ができないという方。まずは、運動をする機会を増やしてみてはいかがでしょうか。地域での集まりや介護保険を使用してのデイサービスなど、一人で運動をするのではなく集団での運動も良いきっかけとなります。一人だと続けられない、なかなかやる気が出ないという方にはオススメです。

臥床時間を減らす

日常生活から臥床時間を減らすことも大切です。しかし、ケガや病気により入院をしなくてはいけない状態になった際は特に大事になります。荷重制限やバイタル制限により、離床機会が減り廃用症候群を合併する可能性もあります。荷重量に気を付けながらの移乗動作やバイタルに注意しつつ離床を行うことは、その後のリハビリにおいても非常に大事になってきます。いざリハビリをしっかり行おう。という時に廃用症候群を合併しているのとしていないのとでは、回復の速度が変わってきてしまいます。そのため、まずはしっかり予防をすることが大事になってきます。

リハビリスタジオ群馬では、主に脳卒中の後遺症である、麻痺に対してのリハビリを行っていますが、今回紹介させていただいた廃用症候群など、その他の疾患に対しても対応させていただいています。また、お家でできる自主練習の指導も行っています。機能改善はもちろんのこと、運動習慣の定着にも役立ちます。YouTubeでの自主練習動画もリンクに張っときますので、ご興味ある方はぜひご視聴ください。無料体験も行っていますので、気になる方はご連絡お待ちしております。

自主練習動画①
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吉田 光希

この記事を書いた人

吉田 光希

施設管理者/理学療法士

平成31年に理学療法士国家資格を取得。同年から令和4年3月まで群馬県玉村町にある医療法人樹心会角田病院に勤務し、急性期一般病棟、回復期リハビリテーション病棟を経験しながら、主に脳梗塞・脳出血・脊髄損傷・骨折・呼吸器疾患の患者様のリハビリに携わる。その間に脳卒中患者に対するHALの効果をリハビリ報告として学会で発表。その後も脳卒中後遺症に対するリハビリを中心に学ぶ。令和4年6月からリハビリスタジオ群馬に勤務。

■学会発表歴
令和02年
第28回日本慢性期医療学会 演題名:HALによる歩行訓練により、歩行能力が向上した症例
令和04年
第29回群馬県理学療法士学会 演題名:頚髄損傷患者へ対する歩行神経筋電気刺激療法装置ウォークエイド®を用いた自主練習の効果

■資格
理学療法士免許
登録理学療法士
日本理学療法士協会指定管理者(初級)
Formthotics Authorized Medical Advisor Course

■経験
急性期一般病棟  回復期リハビリテーション病棟