リハビリアイテム!!長下肢装具のメリット
はじめに
皆さん、こんにちはリハビリスタジオ群馬の吉田です。今回は、長下肢装具のメリットについて説明していきたいと思います。脳梗塞後遺症により、麻痺側下肢の支える力が弱くなることはしばしばあります。特に、急性期や回復期初期では支持性の低下は著明に認めます。そんな中、下肢が折れないように支える役割をするのが長下肢装具です。そんな長下肢装具について説明していきますので、最後まで見ていただき理解を深めていただければと思います。
長下肢装具とは
長下肢装具とは、膝と足の動きをコントロールし、立脚時に膝が折れないように膝の保持を行う装具となります。大腿より膝関節と足関節を含み足底に及ぶ構造となり、痙性麻痺や弛緩性麻痺などに処方することが多く、強度の強い大きな装具になります。足部は設定により底背屈が可能で、油圧で底屈を制限する油圧制動足継手というのも存在します。当施設ではこちらを使用しています。
長下肢装具のメリット
長下肢装具は上記の述べたような特徴があり、その特徴を生かしたメリットも数々あります。
安定性の向上
膝が折れるのを保持してくれるため安定性の向上につながります。そのため、不安感の軽減や転倒リスクの軽減が図れリハビリの幅が広がり、麻痺の改善や歩行能力の改善が図れます。
姿勢の改善と歩行能力の向上
脳梗塞後遺症の、麻痺や姿勢定位障害などの影響で、しっかり立てず姿勢が崩れてしまいます。長下肢装具を使用することにより、姿勢の改善が図れ、立位だけではなく座位の姿勢の改善も図れてきます。
また歩行能力の向上にも良いとされています。歩行能力の向上にはCentral Pattern Generator(CPG)の賦活が必要になってきます。そのためには荷重刺激、立脚終期の股関節屈筋群の筋紡錘興奮と足関節底屈筋の筋紡錘とゴルジ腱器官の同時興奮が必要になります。されにリズミカルな歩行とある程度の速度も必要になってきます。長下肢装具を使用することで、麻痺側の支持性が担保され、麻痺側への十分な荷重と股関節の伸展が獲得されるため、歩行能力の向上にもつながってきます。
下肢装具では、大きさがあわないものや不適合なものを使用していると、皮膚トラブルの原因にもなりえるためサイズの注意は必要になります。
まとめ
長下肢装具には、安定性の向上や姿勢の改善と歩行能力の向上といったメリットがあります。また、膝が折れないことから不安感も減り、麻痺側への荷重や積極的なリハビリが行えるようになります。
歩行能力の向上にはCPGの賦活が必要となり、荷重刺激、立脚終期の股関節屈筋群の筋紡錘興奮と足関節底屈筋の筋紡錘とゴルジ腱器官の同時興奮が必要になるとされています。また、リズミカルな歩行とある程度の速度も必要になってきます。リハビリスタジオ群馬ではゲイトイノベーションとメディカルケアピットを導入しているため、歩行能力の向上が図れるリハビリの提供が可能となっています。麻痺にお困りの方や、歩行能力の向上を考えてい方、リハビリにご興味ある方は、無料体験も実施していますので、ぜひお問い合わせください。
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この記事を書いた人
施設管理者/理学療法士
平成31年に理学療法士国家資格を取得。同年から令和4年3月まで群馬県玉村町にある医療法人樹心会角田病院に勤務し、急性期一般病棟、回復期リハビリテーション病棟を経験しながら、主に脳梗塞・脳出血・脊髄損傷・骨折・呼吸器疾患の患者様のリハビリに携わる。その間に脳卒中患者に対するHALの効果をリハビリ報告として学会で発表。その後も脳卒中後遺症に対するリハビリを中心に学ぶ。令和4年6月からリハビリスタジオ群馬に勤務。
■学会発表歴
令和02年
第28回日本慢性期医療学会 演題名:HALによる歩行訓練により、歩行能力が向上した症例
令和04年
第29回群馬県理学療法士学会 演題名:頚髄損傷患者へ対する歩行神経筋電気刺激療法装置ウォークエイド®を用いた自主練習の効果
■資格
理学療法士免許
登録理学療法士
日本理学療法士協会指定管理者(初級)
Formthotics Authorized Medical Advisor Course
■経験
急性期一般病棟 回復期リハビリテーション病棟