COLUMNコラム

聞き返されない声に!LSVT® LOUDで会話力アップ

その他

はじめに

「最近、声が小さくなって相手に聞こえにくい」
「話しているのに伝わりづらいと感じる」
「家族や友人との会話が減って、寂しさを感じている」

こんな声のお悩みはありませんか?
特にパーキンソン病など神経の病気が原因で、声や話し方に変化が現れることはよくあります。しかし、それは改善できる課題です。

今、世界中で注目されている音声リハビリ法、LSVT® LOUDをご紹介します。
あなたの声に自信を取り戻し、大切な人との会話をもっと楽しくする第一歩となるでしょう。

LSVTとは?

LSVTとは、「Lee Silverman Voice Treatment(リー・シルバーマン・ボイス・トリートメント)」の略称で、パーキンソン病などの神経疾患によって生じる声や動作の障害に対して開発されたリハビリプログラムです。声を大きく出す「LSVT® LOUD」と、体を大きく動かす「LSVT® BIG」の2種類があります。

LSVT® LOUD

1.集中×短期で効果を最大化
週4回・各60分を4週間実施する集中プログラム。

2.自分で“ちょうど良い声量”をコントロール
「どれくらいの大きさで話せば伝わるか」を身体で再学習。

3.改善が数字で見える
声量(dB)、最長発声時間、発話明瞭度などを定期測定。

LSVT® BIG

1.集中×短期で“大きく動く”を体に刻む
週4回・各60分を4週間行う集中的リハビリ。

2.体の動きを“本来の大きさ”に戻す
歩幅・姿勢・手足の振りを「大きく」保つ感覚を身につける。

3.日常生活での変化を客観的に可視化
歩幅・歩行速度・起立動作時間などを測定し、効果を確認。

リハビリスタジオ群馬でLSVT® LOUD集中プログラムを

当スタジオでは、LSVT® LOUDの認定資格を持つ言語聴覚士(ST)が在籍しており、一人ひとりの状態や目標に合わせて、個別リハビリプランをご提案しています。
LSVT® LOUDでは、「もっと大きく、はっきり話す力」を取り戻すために、声を出す練習を集中的に行います。毎回のセッション(60分)では、以下のような内容を行います。

1. 「あー」と声を出す練習(発声の持続)
できるだけ大きく、長く「あー」と声を出す練習です。
声帯をしっかり動かし、安定した声の出し方を身につけます。

2. 高い声・低い声の出し分け(ピッチ変化)
声の高低を意識して出すことで、単調な話し方を改善します。
感情や抑揚をつけやすくなります。

3. 短い言葉を大きく言う(機能的フレーズ)
「こんにちは」「ありがとう」など、日常でよく使う言葉を大きな声で繰り返します。
会話で伝わる声を目指します。

4. 実際の会話・文章読み(応用練習)
実際の会話や文章を読みながら、声の大きさ・明瞭さ・抑揚を整えていきます。
家庭や外出先での話しやすさを高めるための実践練習です。

実績と効果 ― 科学的な裏付けがあります

LSVT® LOUDは、これまでの研究で以下のような効果が確認されています。

効果の一部をご紹介:
● 平均で8dB(デシベル)の声量アップ、半年後も持続
 (Ramig et al., Neurology, 19961)

● 約90%の方が「声が出しやすくなった」と実感
 (Ramig et al., Movement Disorders, 20012)

● 生活の中の「話しにくさ」が軽減
 Voice Handicap Index(VHI)が8〜12ポイント改善
 (PD COMM研究, 20173)

● 日本語話者でも効果を実証
 最大+4.7dBの改善、12か月後も効果が持続
 (Nagasaki et al., Neuroscience Research, 20204)

LSVT® LOUDの対象となる方

・パーキンソン病の診断を受けていて、声が小さくなった、聞き返されることが増えた方

・単調な話し方になったと感じる方

・自分では声を出しているつもりでも、周囲から「声が小さい」と言われる方

・発話が不明瞭になり、会話がしづらいと感じている方

こんな方にもおすすめです
「まだ症状は軽いけど、これからの進行に備えてリハビリを始めたい」

「薬だけでは不安、自分でも改善できる方法を探している」

「周囲とのコミュニケーションが取りづらくなった」

「もっと自信を持って動いたり話したりしたい」

最後に

声の悩みは、単に「音が小さい」というだけでなく、自信の喪失や孤独感につながることもあります。
でも、それを乗り越える方法があります。

あなたの声は、これからもっと輝きます。

私たちと一緒に、もう一度「伝える喜び」を取り戻しませんか?

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リハビリスタジオ群馬では、LSVT® LOUDの無料体験セッションを随時受付中です。
「自分に合うか試してみたい」「まずは相談したい」という方も、お気軽にお問い合わせください。

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参考文献

1. Ramig, L. O., et al. (1996). Neurology, 47(6), 1496–1504.

2. Ramig, L. O., et al. (2001). Movement Disorders, 16(1), 79–83.

3. PD COMM Pilot Trial. (2017). Pilot and Feasibility Studies, 3, 38.

4. Nagasaki, H. et al. (2020). Neuroscience Research, 156, 48–54.

石原千鶴

この記事を書いた人

石原千鶴

言語聴覚士、音楽療法学会認定音楽療法士。音楽療法士として脳血管障害専門病院で言語訓練、歩行訓練、注意訓練等に携わった経験から、言語障害に対するリハビリテーションに興味を持つ。言語聴覚士国家資格取得後は、三重大学医学部附属病院の基幹型認知症疾患医療センターに勤務。認知症鑑別診断のための評価やご家族支援等の業務の傍ら、失語症の治療技法であるメロディック・イントネーション・セラピー(MIT)の研究に取り組む。平成27年より群馬県玉村町にある医療法人樹心会角田病院に勤務し、回復期リハビリテーション病棟、障害者一般病棟・外来リハビリ、訪問リハビリなどを経験しながら、主に脳梗塞・脳出血・神経難病の患者様のリハビリに携わる。令和7年4月からリハビリスタジオ群馬に勤務。LSVT LOUD認定セラピスト。MITチーフトレーナー。