COLUMNコラム

朝ドラ『おむすび』から学ぶ!NSTとは??リハビリとも深い関係

その他

はじめに

 最近放送中の朝ドラ『おむすび』では、管理栄養士の主人公がNST(栄養サポートチーム)に参加するシーンが描かれています。このドラマをきっかけに、「NSTって何?」「栄養ってそんなに大切なの?」と疑問を持った方もいるのではないでしょうか。実は栄養は病気の改善にも大切ですがリハビリにおいてもとても重要なのです。
 実は、リハビリと栄養はとても深い関係があります。特に、脳梗塞後のリハビリを行う方にとって、栄養状態が良いかどうかでリハビリの効果が大きく変わるのです。
 今回は、NSTとは何か、なぜリハビリにおいて栄養が重要なのかについてお話しします。

NST(栄養サポートチーム)とは?

 NST(Nutrition Support Team:栄養サポートチーム)は、医師・看護師・管理栄養士・薬剤師・理学療法士・言語聴覚士など、多職種が連携して患者さんの栄養管理を行うチームです。
 例えば、病気やケガで入院した方は、十分に食事がとれなかったり、適切な栄養を摂取できなかったりすることがあります。その結果、筋力が低下し、リハビリをしても思うように回復しないことがあるのです。NSTは、こうした問題を防ぐために、患者さん一人ひとりに合った栄養プランを考え、適切な栄養摂取をサポートします。

なぜリハビリと栄養が関係しているの?

 リハビリを成功させるためには、運動だけでなく、しっかりとした栄養管理が不可欠です。では、具体的にどのような関係があるのでしょうか?
① 筋力の回復に栄養が必要
 リハビリでは筋力を取り戻すことが重要ですが、筋肉を作るためには適切な栄養が必要です。特に、たんぱく質は筋肉の材料となるため、しっかり摂取しなければなりません。
 しかし、病気やケガの後は食欲が低下したり、嚥下機能(飲み込みの力)が弱くなったりして、十分な栄養をとれないことがあります。そのため、リハビリと並行して栄養状態を改善することが重要なのです。
② 低栄養ではリハビリの効果が出にくい
 栄養が不足していると、体の回復力が低下し、リハビリをしても思うような効果が得られません。例えば、エネルギーやビタミンが足りないと、筋肉の修復や成長が遅くなってしまいます。
「頑張ってリハビリしているのに、なかなか良くならない」と感じている方は、もしかすると栄養不足が原因かもしれません。
③ 嚥下(飲み込み)のリハビリにも栄養管理が必要
 脳梗塞の後遺症の一つに、「嚥下障害(飲み込みにくさ)」があります。嚥下障害があると、食事をとるのが難しくなり、栄養不足になりやすいのです。
この場合、リハビリで嚥下機能を改善するとともに、栄養士やNSTと連携して、食事の形態や摂取方法を工夫する必要があります。

理学療法士もNSTに関わる

 「NSTは栄養士や医師の仕事じゃないの?」と思う方もいるかもしれませんが、実は理学療法士もNSTの重要なメンバーです
 理学療法士は、患者さんの運動機能や体力を評価し、リハビリの負荷を調整します。その際、栄養状態も考慮しなければなりません。例えば、低栄養状態の方に無理な運動をさせると、逆に体力を消耗してしまい、リハビリの効果が出にくくなります。
 そのため、理学療法士はNSTと連携しながら、「この方にはどのくらいの運動が適切か?」「どのような栄養管理が必要か?」を考えながらリハビリを進めています。
 また、自費リハビリでは直接NSTに関わることはないですが、利用者さんの栄養状態を考慮しながらリハビリを行うことは非常に重要です。栄養状態が悪いとリハビリの効果が十分に発揮されないため、食事の内容や体の回復状況を見ながら適切なリハビリを提供するよう努めています。

まとめ:リハビリと栄養は切っても切れない関係!

 朝ドラ『おむすび』をきっかけに、NSTという言葉を知った方も多いかもしれません。リハビリと栄養は、切っても切れない関係にあり、どちらが欠けても効果的な回復は難しくなります。
 「リハビリを頑張っているのに、なかなか回復しない」「もっと効果的なリハビリを受けたい」と感じている方は、栄養面からのアプローチを考えてみるのも一つの方法です。
 健康的な体を取り戻すために、リハビリと栄養の両面からしっかりとサポートしていきましょう!

川平法やHAL®を体験してみたい方!
無料体験はコチラ
LINEの友だち登録をしていただくと、お役立ち情報の配信をお知らせします!
LINEの友だち登録はコチラ
また、改善事例や動画もたくさん公開していますのでご覧ください!
改善事例・動画はコチラ

大山 直人

この記事を書いた人

大山 直人

令和2年に理学療法士国家資格を習得。同年から令和6年12月まで群馬県玉村町にある医療法人樹心会角田病院、介護老人保健施設たまむらで勤務し、回復期リハビリテーション病棟、老健通所リハビリを経験しながら、主に脳梗塞、脳出血・脊髄損傷・骨折・神経難病の患者様のリハビリに携わる。その間に神経領域の学術大会・研修会に参加し、神経疾患に対するリハビリを中心に学ぶ。令和7年1月からリハビリスタジオ群馬に勤務。