「歩きたい」をあきらめない 自費リハで歩行回復へ

はじめに
このコラムは、以下のような方に向けて書かれています
・脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)後、思うように歩けないことに悩んでいる方
・退院後、リハビリの機会が減り、改善が頭打ちだと感じている方
・「また歩けるようになりたい」と願いながらも、どうすればいいか分からないご家族の方
あなたがもし、「もうこれ以上は歩けないかもしれない」と不安を感じているなら──それは、まだ可能性に出会っていないだけかもしれません。
このコラムでは、歩行機能を取り戻すための方法や、リハビリスタジオ群馬の取り組みをご紹介します。
装具やHAL(歩行アシストロボット)を使った訓練、バランス改善、自主トレーニングの工夫など、「自分の足でまた歩く」ためのヒントが詰まっています。
歩けないことがADLとQOLを大きく左右する
脳卒中後の「歩行障害」は、ただの移動手段の喪失ではありません。
歩けなくなることで、生活は大きく制限されます。
・トイレや入浴といった日常生活動作(ADL)の自立が難しくなる
・外出機会の減少により、社会との関わりが減る
・趣味や交流を失い、生活の質(QOL)が著しく低下する
・寝たきりになり、認知機能や全身状態の悪化が進行する
歩けるかどうかは、生き方そのものに直結する重大なテーマなのです。
なぜ「もう一度歩くこと」は難しいのか?
脳卒中によって生じる歩行障害の原因は、単なる筋力低下にとどまりません。
・麻痺による筋肉の非対称な出力
・痙縮(突っ張り)による関節可動域の制限
・バランス機能の低下と姿勢の不安定性
・足を出すタイミングのズレや協調運動の障害
・転倒への恐怖や自己効力感の低下
こうした複雑な要因が絡み合う中で、正しい訓練を適切なタイミングで、十分な時間をかけて行うことが必要です。
保険リハビリの限界と、自費リハビリという選択肢
退院後の保険内リハビリでは、入院中のリハビリに比べリハビリの回数や時間が制限されるケースが多く、回数・時間ともに圧倒的に足りません。
その一方で、自費リハビリでは以下のような取り組みが可能になります:
・1回60〜120分のマンツーマン訓練
・利用者の状態に応じて自由に訓練計画を設定可能
・最新機器や装具を積極的に活用
・自主トレーニング指導や家族への介助指導まで幅広く対応
・他のサービスとの併用が可能
自費リハビリは、「量」も「質」も両立できる“リハビリのセカンドチャンス”ともいえます。
再び歩くための練習内容
立位保持・荷重練習
まずは「立つ」「支える」動作の安定から。
麻痺側への適切な荷重を促すことで、立位バランスと体幹の活動を引き出します。
立位保持訓練
→ 支えながら直立姿勢を維持することで、体幹と下肢の安定性を高めます。
麻痺側への荷重練習
→ 健側に偏った重心を矯正し、左右均等な荷重へ導きます。
体幹安定化トレーニング
→ 骨盤・腰部の安定性を養うことで、歩行時のブレを軽減します。
装具を用いたステップ・歩行練習
長下肢装具や短下肢装具を活用することで、安全に、かつ正しい姿勢での歩行練習が可能になります。
装具は膝や足首を安定させ、歩行に必要な筋活動を引き出す補助ツールです。
長下肢装具を用いた段差ステップ練習
→ 膝折れを防ぎながら足を持ち上げる感覚を体験し、股関節と体幹の連動を促します。
平行棒内での装具歩行
→ 安全な環境で装具歩行を繰り返すことで、正しいパターンを脳に定着させます。
リズミカルな歩行練習
→リズミカルに歩行練習を行うことで筋肉の収縮を促し脳へ効果的な刺激を送ります。
ロボットスーツHALを活用した歩行アシスト
HAL(Hybrid Assistive Limb)は、脳からの信号を読み取り、動作をサポートするロボットです。
微弱な筋電位を感知し、自発的な動作をアシスト
→ 動かそうとした意図に反応して補助が入るため、主体的な動作感覚が得られます。
正しい歩行感覚を繰り返し体験できる
→ 無理なく「正しい動き」を再体験することで、脳の再学習が促されます。
「動けた」という実感が脳の学習と回復を促す
→ 成功体験を積み重ねることが、モチベーションと脳の可塑性向上につながります。
歩行が変われば、生活が変わる
歩けるようになると、生活は劇的に変化します
・トイレや食事の動作が一人でできる
・家族の介助負担が減る
・散歩や買い物に行けるようになる
・社会とのつながりが戻る
・「自分はまだ大丈夫」と思えるようになる
これは単なる機能回復ではありません。その人らしい人生を取り戻すための再出発なのです。
おわりに
「歩きたい」をあきらめないすべての人へ
「もうこれ以上は無理かもしれない」
そう感じている方にこそ、新しい選択肢として“自費リハビリ”の可能性を知ってほしいと思います。
“歩くことをあきらめない”という気持ちは、
あなた自身のために、そして支えてくれるご家族のためにも、
これからの人生を変える一歩になります。
私たちは、その一歩を支えるために、いつでも準備しています。
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この記事を書いた人
令和2年に理学療法士国家資格を習得。同年から令和6年12月まで群馬県玉村町にある医療法人樹心会角田病院、介護老人保健施設たまむらで勤務し、回復期リハビリテーション病棟、老健通所リハビリを経験しながら、主に脳梗塞、脳出血・脊髄損傷・骨折・神経難病の患者様のリハビリに携わる。その間に神経領域の学術大会・研修会に参加し、神経疾患に対するリハビリを中心に学ぶ。令和7年1月からリハビリスタジオ群馬に勤務。