COLUMNコラム

「動かなかった手が、動く。使える。」すべての患者様が前を向いて日々の生活を歩んでいくために

その他

先日、「CI療法(Constraint-Induced Movement Therapy)」というリハビリの講習会に参加しました。
これは、脳卒中などで手に麻痺が残った方に対して、麻痺した手を集中的に使うことで回復を促すリハビリ方法です。単に練習するのではなく、「どうすれば日常で手を使えるようになるか」を考えながら進めていく、とても理にかなったアプローチです。

CI療法では、主に次のような流れでリハビリを行います。

1,できるようになりたい動作(目標)を明確にする
 例:ボタンを留めたい、コップを持ち上げたい、箸を使いたい など。

2,その目標のために必要な手の動きを細かく整理し、集中的に訓練する
 握る、ひねる、つまむ…など一つひとつを丁寧に練習します。

3,できるレベルに合わせ、難易度を細かく調整しながら成功体験を積み重ねる
 「できた!」が増えるほど、手はさらに動きやすくなっていきます。

4,練習した動きを、実際の生活の中で積極的に使っていく
 最終的には、生活の中で“自然に麻痺した手を使う”ことを目指します。

とてもシステマチックで明確なステップがあり、取り組む側も理解しやすい方法だと感じました。

講習の中で特に心に残ったのは、指導者の先生が言っていた次の一言です。

「いちばん大切なのは、麻痺した手の“行動”を変えること。」

リハビリの場での1時間も確かに重要ですが、
実は、日々の生活の中でどれだけ麻痺した手を使えているかが、回復を大きく左右します。

なぜなら、手の機能を取り戻すために欠かせないのは、難しい機械ではなく――
とにかくたくさん動かすこと(活動量)だからです。

これは、私たちが普段から患者様へお伝えしてきたことでもありますが、改めて言葉として聞くと、より深く胸に響きました。

今回の講習会は、自分たちのリハビリを見つめ直す、とても良い機会となりました。

より質の高いリハビリを、より多くの方へ。
リハビリスタジオ群馬は、これからも学びを続け、皆さまの「できるようになりたい」を共に叶えていきます。

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大山 直人

この記事を書いた人

大山 直人

令和2年に理学療法士国家資格を習得。同年から令和6年12月まで群馬県玉村町にある医療法人樹心会角田病院、介護老人保健施設たまむらで勤務し、回復期リハビリテーション病棟、老健通所リハビリを経験しながら、主に脳梗塞、脳出血・脊髄損傷・骨折・神経難病の患者様のリハビリに携わる。その間に神経領域の学術大会・研修会に参加し、神経疾患に対するリハビリを中心に学ぶ。令和7年1月からリハビリスタジオ群馬に勤務。