COLUMNコラム

運動イメージの構築!!ミラーセラピーについて

その他

はじめに

皆さんこんにちは、リハビリスタジオ群馬の吉田です。本日は上肢機能回復のための運動療法として使用するミラーセラピーについて説明していきたいと思います。
上肢機能回復のためには、①皮質脊髄路の発火②麻痺側への体性感覚フィードバック③運動イメージが関わる運動予測型の脳活動の3つが必要になります。①の皮質脊髄露の発火に関しては、②③のネットワークの組み合わせで有効とされています。まずは、麻痺側に対する感覚入力。その次に記憶に基づく運動イメージの想起といった順に段階的に行うことが必要になってきます。今回、紹介させていただくミラーセラピーでは、③の運動イメージ課題に効果があるとされている介入になります。ぜひ最後まで読んでいただき、理解を深めていただければと思います。

ミラーセラピーとは

ミラーセラピーとは、名前の通り鏡を使用した介入となります。姿勢や動きのチェックなどで、鏡を使用する場面はあると思いますが、ここでの鏡の使用としては、右手を鏡に映して左手と錯覚させるために使用しまう。「確認」ではなく「錯覚」として使用します。この錯覚により、運動イメージの構築や幻肢痛がある方は、幻肢痛の軽減も図れてきます。錯覚の程度は個人差があり、より強く感じる者は、頭頂葉や運動前野の活性化が強いとされています。錯覚を起こすのが目的なため、使用時には麻痺手が見えないように行うことが大事になります。

実施手順

①ダンボールの中央に鏡を使用した、ミラーボックスを使用します。
②良い方の手(非麻痺側)を鏡の表面に置き、悪い方の手(麻痺側)を鏡の裏面になるように置きます。
③良い方の手を動かし、鏡に映る手を集中して見て、悪い方の手が動いていることを錯覚させます。
おおよそ15~30分実施します。

ミラーセラピーのメリット

ミラーセラピーは脳卒中発症から6ヶ月以降の効果も望めます。また、自主練習としても取り入れることができ、やり方さえ取得すれば、お家でのリハビリとしても効果的です。また、麻痺していない手を動かす運動なので、麻痺手が動かない重度麻痺の方でも行えるリハビリとなっています。以前、ご紹介させていただいたCI療法については、麻痺手を積極的に動かす練習に対して、ミラーセラピーは非麻痺側で可能な練習となっています。

まとめ

ミラーセラピーは運動イメージ課題に効果的と言われており、運動イメージの構築や幻肢痛がある方は、幻肢痛の軽減も図れてきます。方法としては、非麻痺手を動かし、その動きを鏡越しでのぞくことにより、麻痺手が動いていると錯覚させるという、非常にシンプルな方法となっています。また、麻痺手を積極的に動かす運動ではなく、非麻痺手を動かす運動のため、重度の麻痺な方にも実施して頂くことが可能となっています。物品とやり方さえ把握すれば、自宅でも実施できる自主練習としても効果的です。
リハビリスタジオ群馬では、ミラーセラピーの他、麻痺に良いとされているリハビリの提供をさせて頂いています。また自宅で実施できる自主練習の提供もしています。ご興味ある方は、無料体験も実施していますので、ぜひお問い合わせください。

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吉田 光希

この記事を書いた人

吉田 光希

施設管理者/理学療法士

平成31年に理学療法士国家資格を取得。同年から令和4年3月まで群馬県玉村町にある医療法人樹心会角田病院に勤務し、急性期一般病棟、回復期リハビリテーション病棟を経験しながら、主に脳梗塞・脳出血・脊髄損傷・骨折・呼吸器疾患の患者様のリハビリに携わる。その間に脳卒中患者に対するHALの効果をリハビリ報告として学会で発表。その後も脳卒中後遺症に対するリハビリを中心に学ぶ。令和4年6月からリハビリスタジオ群馬に勤務。

■学会発表歴
令和02年
第28回日本慢性期医療学会 演題名:HALによる歩行訓練により、歩行能力が向上した症例
令和04年
第29回群馬県理学療法士学会 演題名:頚髄損傷患者へ対する歩行神経筋電気刺激療法装置ウォークエイド®を用いた自主練習の効果

■資格
理学療法士免許
登録理学療法士
日本理学療法士協会指定管理者(初級)
Formthotics Authorized Medical Advisor Course

■経験
急性期一般病棟  回復期リハビリテーション病棟